ラングドック・ルシヨンの地方菓子

土地の産物を使ったお菓子
○クレーム・カタラーヌ Crème Catalane
スペイン北東部カタロニア風クリーム。クレーム・ブリュレの原形といわれる。クレーム・ブリュレに粉を加えて、さらにねっとり濃厚にした感じ。


バイヨンヌ近郊ウルトの「オーベルジュ・ド・ラ・ガルプ」で教えてもらった作り方

Auberge de la Galupe, Urt

Domeine de l’Hospitalet, Narbonne
○プラン・マンジェBlanc Manger
アーモンドミルクをゼラチンで固めたデザート。中世では鶏や仔牛の肉をすりつぶしてつくった肉のゼリー寄せのことをいった。「白い食べ物」の意。ラングドック地方、特にモンペリエ周辺で作られた、非常に古いお菓子といわれている。
○フローヌFlaune
フレッシュチーズ、生クリーム、卵で作るラングドック、ルエルグ、オーヴェルニュ地方のタルト
。本来はシェーブルチーズの乳清とオレンジの花の水入りのカスタードクリームのアパレイユを流して焼く。

ロックフォール近郊のSaint-Affriqueという町では、ロックフォールを作ったあとにできる乳清、卵、砂糖、小麦粉、オレンジの花の水で作ったタルトをこう呼んでいた。レストランでは、アングレーズソースが添えられていた。

Saint-Affrique

Le Monderne, Saint-Affrique
○ブラ・ド・ヴェニュス Bras de Vénus
ルシヨン地方ナルボンヌのロールケーキ。カボチャのジャムを塗る。「ヴィーナスの腕」の意。
カタロニアでは「ジダンの腕Bras de Gitan」と呼ばれ、カスタードクリームや、栗のピュレ、チョコレート、フルーツのジャムなどを塗る。
○パスティス・カタラン Pastis Catalan
カタロニア風パスティス。レモン風味のアーモンドクリーム、松の実を詰めて焼いたパイ。
○ラングドシアン Languedocien
タルト生地にトウモロコシの砂糖漬け入りアーモンドクリームを詰め、生地をかぶせて焼いたもの。
○フリスカテ
背の高いサヴァランに砂糖がけしたもの。
○胡椒風味のビスケットGâteau au Poivre
カルカッソンヌから20数キロ離れたリムーのもの。
写真のものはカルカッソンヌの城内のお菓子屋さんで見つけた。胡椒が効いたプレッツェルのようなかんじ。

キリスト教にまつわるお菓子
○コロンビエColombier
フルーツの砂糖漬けが入ったアーモンド風味の楕円形のスポンジケーキ。主にパンコートという聖霊降臨の大祝日(復活祭後7週目の日曜日)に食べる風習がある。これに白い鳩(コロンブ)の形をしたフェーヴ(陶製の小さな人形)を入れる。これを口にした人は1年以内に結婚するという言い伝えがあるので、このお菓子は婚約のお祝いとしても作られる。
○ブラサドBrassadeau
ラングドック地方東部の王冠型の菓子。タルト生地を、時にはサフランで黄色く色づけ、王冠型に成形してゆでてからオーヴンで焼く。昔は復活祭直前の日曜日である「枝の主日」に食べた。王冠型は太陽を表すといわれている。

お祭りのお菓子
オレイエットOreillettes
ラングドック地方の揚げ菓子。oreille「耳」に指小辞etteをつけた語。形が耳に似ているためこの名がついた。別名メルヴェイユMerveilles。モンペリエでは、ラム酒風味の発酵生地にレモンやオレンジの皮をすりおろして加え、小さくて細長い耳(オレイユoreille)の形にまとめ、油で揚げる。さっくりと軽い。謝肉祭用の伝統菓子


私がカルカッソンヌで見たのは、セヴェンヌ地方(中央高地東南部)のオレイエットOreillettes Cévenolesに近い。食感はぱりぱり。クレープを揚げて表面にグラニュー糖を振りかけたような素朴な味だった。

Jardin des sens, Montpellier

Carcassonne
ビュニェットBunyètes
ラングドック地方のオレンジ風味の揚げ菓子。

コンフィズリ
○ヌガティーヌNougatine
ケーキの装飾用に使ったり、一口大にまとめてチョコレートで覆って食べたりする砂糖菓子の1つ。軽く色づく程度に煮つめた砂糖の中に、オーヴンで焼いたアーモンドのみじん切りを加えて、混ぜ込む。大理石の上に流して、金属製のへらで混ぜながら硬さを調節し、温かいうちに好みの形に切ったり、型で抜く。