マルセイユMarseille食べ歩き
マルセイユは、紀元前600年から港町としての歴史を持ち、フランスの玄関として栄えた。フランス第2の都市である。ガイドには“町特有の治安の悪さで有名だったが、ここ数年で健全な観光地へと移行している”とあるが、いやいやまだなんとなく雰囲気が悪い。歩いている人も人種が違うような気がする。それは各自注意するとして、食べ歩きの大きな目的は、ブイヤベース(サフラン風味の魚介の煮込み)とナヴェット。
■パリ・リヨン駅からTGVで約3時間。

観光スポット
□ノートル・ダム・ド・ラ・ギャルド寺院(Basilique de Notre Dame de la Garde)
丘の上の1853〜1864年に建てられたロマネスク・ビザンチン様式の白い寺院で、マルセイユのシンボル的存在。46mの鐘楼に立つ黄金色の聖母マリアが、街の人々と港を出入りする船を見守ってきた。内部には神に感謝して捧げられた、おびただしい数の額が納められている。テラスからは360度の素晴らしい眺望が楽しめるのだが、とにかくすごい風。塀にしっかりつかまって、市街や“岩窟王”の舞台になった海に浮かぶイフ島を見渡す。

お菓子屋さん
Four des Navettes:フー・デ・ナヴェット(ナヴェットのかまど)
136, rue Saint Victor, 13007 Marseille Tel: 04.91.33.32.12
http://www.maxistore.com/navettes
ナヴェットNavettesはオレンジの花の水で香りをつけた舟型のビスケットで、ここマルセイユのスペシャリテ。正式にはナヴェット・ド・サン・ビクトワールNavettels de Saint-Victorという。この店は、創業1781年という由緒正しい店。毎年2月2日になると大司教がやって来て、焼き上がったナヴェットを自らオーブンから取り出すのだそうだう。赤いTシャツを着たおばあちゃんが説明をしてくれる。かわいいデザインの保存用の缶もある。そういわれてみると、乾パンのような味。店内にはかなり年季の入ったポスターや、1〜72本までの価格表(1本3.4FF、12本で40FF)等がある。パン屋も兼ねていて、伝統的にはクリスマスに食べるパン菓子、ポンプ・ア・ルイユPompe a l'Huile(オリーヴオイル入りの発酵生地で作る平たい菓子パン。オレンジの花の水で香りをつける)もあった。缶入り12本は80FF。ホームページがあり、ナヴェットはインターネットで購入可能。
 


レストラン
Chez Loury:シェ・ルーリ
3, rue Fortia, 13001 Marseille Tel: 04.91.33.09.73
マルセイユの旧港近くのレストラン。入口に日本語のメニューがあり、テラスには日本人のグループが。ちょっと嫌な予感。あとでガイドを見たらしっかり載っていて、シェフは来日経験があるとか。私達がお菓子めぐりをしていると知って、何種類ものタルトを焼いていてくれた。これには感激。

<ある日のディナー>
○ラスカスとアンチョビのマリネ
○ブイヤベース


アペリティフにアマンディーヌを白ワインで割ったものが出される。アーモンドの香りが白ワインとよく合う。そして前菜はラスカスというかさごの一種とアンチョビのマリネ。ニンジンとレタスであえてある。そしてメインのブイヤベース。正式な食べ方は、まず、スープだけが出てくるので、クルトンを浮かべ、好みでルイユ(アイオリ、つまりにんにく入りマヨネーズに唐辛子とサフランを加えたもの)を入れて食べ、続いて魚だけを食べ、2度おいしいと予習していったのだが、一緒になって出てきてがっかり。ブイヤベースは、地元でとれた新鮮な魚を4種類以上使うのがお約束だが、ここでは、かさご、アナゴ、ほうぼう、たらなど5種を使用、それに輪切りのじゃがいも、ムール貝、沢カニを入れ、香味野菜とサフランで煮込むとのこと。合わせるワインはCassisの白(カシと読む。ワインの教科書にもカシスと書いてあったりするが)、Domaine Caillol 1997年。酸味があってすっきりしている。お店の方によると、アカシアやレモンの香りだと。ブイヤベースは期待が大きすぎたのか、しょせん観光客相手の店だったのか、お味の方はいまひとつ。しかも段々気分が悪くなってくる。飲み過ぎなのかとも思ったが、隣のNさんの顔も青くなってきた。さてはさっきの魚があやしい。無理矢理ラベンダーとフェンネルのソルベを口に流し込んで、郷土菓子シリーズのナヴェット、ピティヴィエ、カリソンは、勝手にお持ち帰りにして、走るようにホテルに戻った。
(訪問日:1998年8月24-25日)