モン・サン・ミッシェルMont Saint-Michel食べ歩き

年間200万人以上の観光客が訪れるフランス有数の名勝である。ノルマンディとブルターニュの境に位置し、海岸線から1kmほど沖に突き出た陸続きの島である。ヴィクトル・ユゴーやモーパッサンらが“幻想的で、驚異的”とたたえた僧院がある。行政区分上ではノルマンディ地方に属するが、ブルターニュも自分達のものだと譲らないらしい。ガイドブックでもブルターニュの方に入っていたりする。島の起源は8世紀初めにさかのぼる。当時の司教だったオベールはサン・ミッシェルの夢のお告げにより、トンブ山と呼ばれた高さ約80mのこの地に礼拝堂を建立。その後11世紀から12世紀にかけてロマネスク建築の僧院が、13世紀にはゴシック様式の建築が建てられ、ベネディクト派の巡礼の地として栄えてきた。15世紀には百年戦争に巻き込まれ、フランス革命の際には政治犯の牢獄として使用された。その後1874年に国の歴史的記念建造物に指定され、現在では国立博物館となっている。さすがに入口には行列ができている。急な階段を登ってまず西のテラスに出る。渡ってきた海の中のくねった1本道が見える。鐘楼の上に立っているのは金箔のミカエル。19世紀末のもの。サン・ミッシェルは足元に龍がいて、悪魔を退治するといわれている。左手にははかりを持ち、最後の審判で天国か地獄かを決める役割がある。お菓子とパンの神様でもある。緑の中庭の周りを127本の石柱が取り囲む、木造屋根の回廊は13世紀のゴシック。黙想のための飾りが施されている。花や蔦の模様に混ざって彫刻家の横顔が紛れていて、おかしい。修道院の食堂も13世紀のゴシック。光を取り込むため、ステンドグラスは単調。ベネディクト派は、食べる間一言も発してはならないという規律があるという。北側には11世紀の回廊と、病院→チャペル→埋葬の場と並んだ部屋、囚人が荷の積み下ろしの為6人がかりで回す木の滑車のある牢獄がある。南側には11世紀のロマネスク教会、食堂、1日6〜8時間写本をするという勉強室、図書館、貴賓室等がある。

レストラン
La Mere Poulard:ラ・メール・プーラール
Grand rue 50170, Le Mont Saint-Michel Tel: 02.33.60.14.01
モン・サン・ミッシェルの名物オムレツ屋
ここはプーラールおばさんが巡礼者に温かいものを出しているうちに、有名になってレストランとなった店。創業1888年。今ではホテルもある。世界各国の有名人のサインが貼ってあるが、日本人のものは天皇とユーミンだとか。外から見える暖炉では、赤いボレロを着たおじさんが淡々とオムレツを焼いている。
○オムレツ
○仔羊(プレサレ)のパイ包み
○りんごのタルト

ワイン:Marquis de Saint-Estephe (AC Saint-Estephe) 1995、260FF
ワインで乾杯していると、いきなり直径60cmはありそうな巨大な半月のオムレツが銀のトレーにのってやってくる。その大きさにおののいている我々にお構いなく、テーブルの脇に場所を定めると、スプーンとフォークでざくざくと4つに切って取り分けてくれる。中からムース状の卵がとろーっと出てくる。あ、写真!写真!あわててシャッターを切る。そしてお皿にはこれだけ。何の付け合わせもない。これって前菜??空気をかなり含んでいるので、ふわふわでおいしそうといえないことはないが、量が多い。そして単調。もう少し何とかしてよね、という感じ。お次は仔羊。ノルマンディの海風にあたって育つこの地方の羊は、塩味がするとか。それを感じるほど繊細な舌はもちあわせていないが、べとつくパイ生地には少々不満。ま、観光地だからね。付け合わせはトマトやズッキーニときのこをソテーしてプリン型で形を整えたもの。デザートはりんごのタルト、キャラメルソース。パイ生地で予想のついた通りの出来栄え。でも外見はとてもおいしそう。本場ものですから。コーヒーでほっと一息。終わってみれば、誰か全部食べた人いる?という状態でした。