ローヌ・アルプのワイン
<サヴォワ>
レマン湖周辺からイゼール川流域まで標高200〜450mの山の中腹に1.700haのブドウ畑がある。土壌は泥灰土と粘土に混ざった石灰質土壌が中心。大部分が辛口でフルーティな白ワインで、赤、ロゼも少々産出する。

ブドウ品種
○白 
アルテッセAltesse(別名ルーセットRoussette)、アリゴテAligote、シャスラChasselas、
ジャケールJacquere、シャルドネChardonnay、モレットMolette、グランジェGringet、
マルヴォワジMalvoisie、ルーサンヌRoussanne、
モンドゥーズ・ブランシュMondeuse Blanche、ピノ・グリPinot Gris
●赤
モンドゥーズMondeuse、ガメイ・ノワールGamay Noir、ピノ・ノワールPinot Noir、
プールサールPoulsard、カベルネ・フランCabernet Franc、
カベルネ・ソーヴィニョンCabernet Sauvignon

主なAOC
クレピーCrépy 辛口の白
セイセルSeyssel サヴォワで最も古いAOC。白および発泡性。
ヴァン・ド・サヴォワアVin de Savoie 赤、白、ロゼ、発泡性
17の村名が後ろにつくこともある。
ルーセット・ド・サヴォワRoussette de Savoie 辛口白ワイン

料理とのマリアージュ
シャスラ種やルーセット種による軽い白ワインは、淡水魚のフライや、ザリガニのサラダ仕立て、ソースナンチュア(ザリガニのだし)を使った魚料理と伝統的な組み合わせである。またチーズフォンデュにはシャスラ種によるクレピーがよい。

<コート・デュ・ローヌ>
フランス南東部にあたり、ブドウ畑はヴィエンヌからアヴィニョンまで約200km、7.5万haのAOCワインの栽培面積を持つ。この地域は大きく南北の2つに分かれる。北半分はヴィエンヌからヴァランスまでの60kmの地帯で、丘陵斜面に細長く伸びている。湿気の多い大陸性気候。土壌は花崗岩質もしくは片岩質。ワイン格付けにおいては、各畑がローヌ川の左岸にあるか右岸にあるかがワインの性格を決める重要な要素となっている。日照条件の違いが理由の1つであり、一般的に左岸のワインは右岸のものに比べ、より力強い傾向にある。南半分はオランジュの町の北のドンゼール川あたりからアヴィニョン市まで、60kmに渡って広がっている。気候はブドウの生育期間中に雨の少ない地中海気候。土壌は、右岸は小石の混ざった砂と石灰質とに構成された骸骨のようなミヨシン土壌。左岸はシャトーヌフ・デュ・パプに代表される数メートルの深さで大きな石ころにおおわれた、砂と砂岩質の土壌で、ガレと呼ばれている。このようなコントラストがワインの多様性を説明している。生産されるワインの80%がコート・デュ・ローヌというAOCを名乗っている。このAOCがつく栽培地区は45,000haにも及ぶ広大な範囲に広がっている。

ブドウ品種
セプテントリオナールSeptentrional(北部地区)
○白 
ヴィオニエViognier、マルサンヌMarsanne、ルーサンヌRoussanne
●赤
シラーSyrahのみ
メリディオナルMeridional(南部地区)
○白 
ルーサンヌRoussanne、ピクプールPicpoul、マルサンヌMarsanne、
ユニ・ブランUgni Blanc、クレーレットClairette、
ピカルダンPicardan、ブールブランBourboulenc
●赤 
グルナッシュGrenache、シラーSyrah、ムールヴェードルMourvedre、
サンソーCinsaut、カリニャンCarignan、テレ・ノワールTerret Noir


主なAOC
★北部
コート・ロティCôte Rôtie 木イチゴの香りのする長期熟成タイプの赤
(シラーにヴィオニエを20%まで加えてブレンド)
コンドリュContrieu コクがありカラメル香のする白
コルナスCornas 濃赤色でアルコール分の高い赤
エルミタージュHermitage 香気豊かで色が濃く、タンニンの強い赤と、
濃い味で長期熟成タイプの白

★南部
シャトーヌフ・デュ・パプChâteauneuf-du-Pape アルコール分が高く、力強く濃厚な味わいの赤と、少量の白
タヴェルTavel オレンジ色がかった辛口のロゼ
ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴィニーズ
Muscat de Beaumes-de-Venise
天然甘口白ワイン

★全域
Côtes du Rhône、Côtes du Rhône+村名、Côtes du Rhône-Villages、Côtes du Rhône-Villages+村名

料理とのマリアージュ:
シラー種を主体としたコート・ロティやコルナス、エルミタージュなどの北部のワインは、スミレの花のような華やかな香りの反面、スパイシーなアロマ感じられ、タンニン分が豊富。料理は鹿、野鴨、仔鳩などのジビエの、風味の強い赤身の肉料理と相性が良い。また、コンドリュやシャトー・グリエなどのヴィオニエ種の白ワインは、とろりとした舌触りで、酸味がソフト。アプリコットやアカシアの花のようなフローラルなニュアンスを感じ、仔牛や若鶏のクリーム煮、帆立貝のポワレなどに合う。マルサンヌ種を主体に造られるエルミタージュやサン・ジョセフの白ワインは、酸味がさほど強くなく、アルコールのボリューム感が特徴。骨付きのポークロースト、仔牛のグリル、殻付きオマールのローストなど素材の味を生かした料理に負けない強さがある。南部のワインで最もポピュラーなシャトー・ヌフ・デュ・パプやジゴンダスはほとんどがグルナッシュ種主体の赤ワイン。アルコールのボリューム感が主役で、タンニンや果実味も豊かで芳醇。煮込みでも仔羊のもも肉や、牛のすね、鴨のもものコンフィなど、噛み応えのある肉料理と合う。また、リラックやタヴェルで造られるドライでジューシーなロゼは、少し冷やして、イワシやサバの酢漬け、新鮮なトマトのサラダ、スパイスを効かせたエスニック風の前菜などと合わせると良い。